わたしは現在ほとんどスポーツをせず、野球のルールも最低限の事しか知りませんが、古い知り合いと話している時にふと野球の試合の映像が目に入り、小さいころのもやもやした疑問を思い出してしまいました。
それは『なぜ一塁を走り抜けた走者をタッチしてアウトにしないのか?』です。
小学生のときに初めて野球というスポーツを知ってから、ずっと疑問に思っていたことですが、インターネットで何でも調べられる現代では、この疑問も解決できるのではないかと調べてみることにしました。
結論
結論としては、『ルールだから』となります。
つまらない結果となってしまいましたが、このルールは日本における野球の公式ルールを定めた『公認野球規則』に記載されています。
該当箇所は下記の通りです。
バッターランナーが1塁に走るときは、直ちに帰ることを条件としてならば、オーバーランまたはオーバースライドして1塁を離れているときタッチされても、アウトにはならない。
公認野球規則 7.08(C)「付記1」
つまり1塁に関しては例外として、走り抜けても直ちに1塁に戻るそぶりを見せればタッチされてもアウトにならないということのようです。
これまでわたしの周りでこのルールを説明してくれる友達や先生がいなかったところを見ると、実はあまり知られておらず『みんなやってるからたぶんこんな感じだよね』という抽象的な暗黙のルールになっていたのかもしれません。
感想
調べてみての感想は「このルールはなくした方がいいんじゃない?」です。
理由は、判定基準が審判の主観になってしまい、明確ではないからです。
審判が『走者は直ちに1塁に戻ろうとしている』と判断したのであればタッチされてもセーフ。
審判が『走者は2塁に向かうそぶりを見せた』と判断したのであればタッチされたらアウト。
ということになり、走者本人の真意はどうであれ、審判がどう感じたかが判断基準となります。これでは審判の立場や感情で試合が左右されかねません。
また、調べている過程で知ったのですが、野球をやっている人の中でも1塁駆け抜けのルールを勘違いしている人は多いらしく、『1塁を駆け抜けた後にフェアゾーンにいる場合はタッチするとアウトになる』と教える指導者もいるようです。
公認野球規則には上記のようなルールの記載はないため誤った認識ということになりますが、この誤った認識を鵜呑みにした選手が、走者がフェアゾーンに行くように進路を妨害し、接触事故による負傷に繋がるといったケースもあるようです。
このような無用なけが人、無用な論争を生まないためにも、1塁だけ例外で条件付きの走り抜けOKというルールはなくした方がいいんじゃないか?というのがわたしの率直な感想です。
さいごに
わたしが初めて野球というスポーツを知ったのは小学校の休み時間です。
小学生の頃のわたしは最初に教わったルール通り、一塁を走り抜けた走者をチャンスと思い、タッチしてアウトにしたつもりになっていたのですが、友達からは「それはルール違反だ。」と言われてしまいました。
わたしは納得がいきませんでしたが、それならそのルール通り、わたしが攻撃のときに一塁を走り抜けて、隙をついてそのまま二塁へと走ったのですが、それに対しても「ずるい」と言われたことを覚えています。
どちらのルールが正しいのかとたずねたところ、友達も先生も「テレビでやってる野球がそうだから」、「みんなが知ってるルールでやろう」と明確な答えは得られませんでした。
当時わたしはルールを守りたい病で、ルールがよくわからなかった野球とはそれ以来疎遠になってしまいました。
今回小学生の頃からのもやもやした疑問を調べてみて、ようやくすっきりすることができました。
結果としてその当時友達の言った「それはルール違反だ。」は図らずも正しかったということになります。あのときは文句いってごめんよ。
やっぱり最後に思うことは、例外とかやめて小学生にでもわかりやすいルールにしましょうよ。です。
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